メーデー

メーデー(英: May Day 、国際労働者の日 International Workers’ Day)は、5月1日に世界各地で行われる労働者の祭典。労働者が権利を要求するために行進や集会などを行い、団結の威力を示す。本来は、ヨーロッパの伝統的な祝祭である五月祭を意味する。

◆メーデーの意味について

「メーデー」とは、5月1日に世界各国で行われる労働者の祭典のことで、別名「労働者の日」とも呼ばれています。そもそも、メーデーというのは、英語の「MayDay」を、そのままカタカナ語にしたもので、直訳するならば「5月の日」。

本来は「五月祭」を意味し、ヨーロッパでは「夏の訪れを祝う日」として祝日とされています。残念ながら日本では、ゴールデンウィークの真っ只中であるにも関わらず、祝日ではありませんね。しかし、現在、少なくとも世界の80以上の国が、メーデーを祝日として定めています。

◆メーデーの起源は?

1886年の5月1日、アメリカの労働者たちが、労働環境の改善を求めて大規模なストライキを行いました。このストライキが、メーデーの発端とされています。この時代、アメリカでは1日12時間~14時間労働が当たり前で、たくさんの労働者たちが、その労働環境に不満を持っていたのです。

労働者たちは「第1の8時間は仕事のために、第2の8時間は休息のために、そして残りの8時間は、おれたちの好きなことのために」と、目標のスローガンをかかげ、8時間労働の実現を求め続けました。それでもなお、低賃金と長時間労働に苦しめられていた労働者たちは、翌年の5月1日にも、大規模なストライキを行います。

この動きが世界の労働組合に広まり、3年後の1889年、社会主義運動の国際組織である「第二インターナショナル」が、5月1日を「労働運動の日」と定めました。

メーデーが祝日になっている地域は多い

メーデーはアメリカのほか、社会主義国やヨーロッパ、ラテンアメリカ、ASEAN諸国など、多数の国々で祝日となっています。当日は労働者団体による集会やデモなどのほか、人々が集まり歌やダンスを楽しむこともあるようです。

現代日本におけるメーデー

現代の日本では、労働組合ごとに各地でイベントが開催されています。かつては「統一メーデー」といって、複数の労働組合による大規模な集会が催されていました。しかし、参加者減少により、1989年を最後に行われなくなっています。

世界各国でメーデーが祝日となっているにも関わらず、日本では祝日になっていない理由には2つの説があります。

1. 5月1日は日本では大型連休中にあたるから

祝日にならない1つ目の説としては、メーデーにあたる5月1日はゴールデンウィーク中であることが関係しているといわれています。5月1日も祝日にすると連休がさらに長くなり、その間の経済活動が停止してしまうことが懸念されているのでしょう。

2. 勤労感謝の日があるから

2つ目は、11月23日の「勤労感謝の日」の存在です。勤労感謝の日は「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日」で、メーデーと趣旨が似ています。よって、メーデーは祝日にならないという説です。