神様や神様の使いの話

いつの間にか季節は巡り、10月を迎えました。待ちに待った秋がようやく訪れた感がする今日この頃です。読書にスポーツや食べ物と秋を堪能する一ヶ月です。秋らしい肌寒い空気の中で夜空を見上げれば、冴え冴えとした月が美しい姿を見せてくれます。

旧暦10月の異称は「神無月=かんなづき」と言い、神様が居無くなる月と書きます。日本全国に普段居られる神様たちが、その居場所を留守にして島根県の出雲大社に集まるからです。出雲地方では10月の事を逆に「神在月=かみありづき」と呼びます。神様が居無くなったり、たくさん居たりととても面白い話です。

さて10月6日の今日は十五夜です。ここ日進市や隣の長久手市など東海地方をはじめ、幾つかの地方のそこかしこで中秋の名月の日には「お月見どろぼう」の風習があります。満月の月明かりの下、中秋の名月にお供えされているお月見だんごを子ども達がどろぼうするために家々を巡ります。子どもは「お月様=神様」の使いであり、神様に関係する者たちにたくさんお供え物を食べてもらえると豊作になり縁起が良いという言い伝えから始まったとも言われています。

翌10月7日は「トウナン」の語呂合わせから「盗難防止の日」です。たった一日違いでどろぼうOKからNGとなる今年は、何という不思議なめぐり合わせなんでしょうか。