新年があけて182日が過ぎ、大晦日まであと182日。一年のちょうど真ん中になりました。
7月といえば夏のレジャーシーズンの到来で、各地では山開きが行われ、登山客の無事を祈願します。
かつて神仏を祀る霊峰に入山できるのは、山伏や修行僧だけでした。しかし神様や仏様にお参りしたいという庶民の願いから、江戸時代には夏の一定期間だけ「山を開く=登山を許す」ようになります。やがて「山開き」はその始まりを告げる日や行事を意味する言葉となり、今に受け継がれています。インバウンド需要にとって非常に魅力的な霊峰富士山も山梨県の富士浅間神社で山開き神事として開山祭が行われます。これにならい、海水浴の解禁日は「海開き」に。山の神様と海の神様にお願いし安全で楽しい夏にしたいものです。
そして夏至から数えて11日目は、「半夏生(はんげしょう)」を迎えます。半夏とは薬草ともなるカラスビシャクの漢名で、今頃に花をつけることから七十二候の「半夏生」の言葉が生まれたと言われています。
半夏生は、今話題沸騰中の米づくりにおける大切な節目です。この日までに田植えを済ませていないと秋の実りが減ると言われています。それで、半夏生の行事食の中でも有名なのは「タコを食べる」という風習です。稲の根がタコの足のようにたくさん張ることに由来し食べるようになったそうです。
タコの栄養成分の一つはタウリンです。人間の体のいたるところ、脳、心臓、肺、骨髄、目などに存在し、全体の7割のタウリンが筋肉に含まれています。変幻自在なタコの体にあやかり、夏本番に向けて滋養食で疲労回復、夏バテ防止効果に期待してタコを食べ、柔軟な身体を作りましょう。